次々と誕生するニューオープンのレストランもいいけれど、何十年、何百年と続く名店にはそこにしかない特別感が存在する。料理ひとつとっても、誕生秘話やまつわるエピソードなど聞けば、より美味しく味わえるにちがいない。味わいはもちろん、店の佇まいや器、サービスにも受け継がれる伝統を堪能できる洋食の名店をご紹介しよう。
クラシックな雰囲気の中で
“ごはんに合う洋食” はいかが?
資生堂パーラー 銀座本店

絹のようになめらかな「オムライス」(¥2470・税込み・サ別)。
1902年、薬局の片隅で日本初のソーダ水や、当時まだ珍しかったアイスクリームの製造販売を行うソーダファウンテンとして誕生したのが始まり。1928年から本格的なレストランを開業した。チキンライスをオムレットで包んで欲しいとゲストの声から生まれたオムライスは今や代表作だ。味に加え、うっとりするビジュアルの魅力も美を追求する資生堂だからこそ。 ミートクロケット トマトソース(¥2470・税込み・サ別)。
3代目総料理長の高石鍈之助によって考案されたミートクロケット。現在も当時のレシピのまま作られている。揚げてからオーブンに入れて仕上げることで、食感のよさも秀逸。 伝統のコンソメスープ(¥1230・税込み・サ別)。
10時間以上かけて作るコンソメスープなど西洋料理の草分け的存在のメニュー。丁寧にこすことで透明な黄金色に輝く。 ご飯もののメニューと共に登場する“薬味タワー”。福神漬け、自家製たまねぎの醤油漬け、らっきょう、マンダリン(みかん)がセットになっている。 皮を煮出して作るシロップが爽やかな「アイスクリームソーダ(レモン)」(¥1130・税込み・サ別)。 吹き抜けの優雅な空間。
資生堂パーラー 銀座本店
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル 4・5F
☎03-5537-6241
営業時間:11:30~21:30(LO20:30)
定休日:月(祝日の場合は営業)
Photo:sono(bean) Composition:Yui Togawa