今の自分の方が自分らしくて好きだと語る、石田ゆり子さん。10月で47歳になったとは思えないほどの透明感を持つ彼女が考える、「若さ」と「理想の生き方」とは?
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若いことが美しいという
世の中の風潮を変えたい
―― 取材のあった日の数日前、小泉今日子さんと社会学者の上野千鶴子さんが雑誌で対談し、そこでのトピックスが、ネットでニュースになっていた。
「この間、小泉さんの対談〝アンチエイジングって言葉が嫌い〞って記事を目にしたんですが、私も全く同感です。アンチエイジングって、ヘンな言葉ですよね? 日本の社会には、女性は特に若いことをよしとする風潮がある。ヨーロッパでは、女性はマダムにならないと認められないのに、これはやはり日本の男の人が幼稚だからじゃないかとどうしても思います。
もちろん若いことは美しいし、本当に素晴らしい。でも、若ければ良い、というような風潮は、私たちくらいの世代が変えていかなくては……というか、変えていきたいなぁと。

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20代は、キラキラしているけど辛い。何もかも初めてで自分に対して無理をして。私は、今の自分の方が自分らしいし、好きです。人から見てもきっと、今の私の方がいいんじゃないかなぁ、と思います。でも、それは当り前なんですよ。だって20年増しで自分と向き合ってきたんですから。だから人生は、年を重ねる程愉しくなるはずだと本当に思っているんです。
勿論、年齢を重ねればシワとかシミとか色々でてきます。私も自分の出ているドラマを観てうわー、と思う時もある(苦笑)。でも、例えば長年付き合っている友人が笑った時にクシャッと目尻にシワが寄る。それを私は、とても愛しいなと感じるんです。なんかホロッとしたりして。シワは、年輪。笑いジワとかよいシワは素敵なもの。シワひとつない顔よりもずっと魅力的だなと思います。
だから、女の人がちょっと太ったり年をとったりするとすぐに「劣化」と書く、あれは本当に不快です。みんな同じように年をとるのに。時間の流れだけは平等なのに。芸能界を見渡すだけでも、素敵に歳を重ねている先輩が沢山いらっしゃるし、私も年相応に変化していくと思います。4年後は東京オリンピックがあり、日本は海外からの注目を更に集めるわけで、シワ=劣化と決めつけるような幼稚なことでは本当に恥ずかしい。社会が大人になっていかないといけないと思います」