2019.05.09

元経済ヤクザの告白「私が2億の損失を抱えても日産株に期待するワケ」

これは、株式市場を試すある実験だ
猫組長

AIを殺すにはAIしかない

では、AIによる見えないはずの取引が、大塚家具を舞台に行われていたことを、どうやって発見したのか――そこで登場するのが私が率いる投資家集団「猫組」が開発した新たなAIアルゴリズムだ。私がスカウトしたロシア人エンジニアによって作られた新型AIの正式名称は「トロフィー」。イスラエルが開発した装甲車両に搭載する、対戦車ミサイルなどを破壊する防衛システムになぞらえて、そう名付けた。

「ステルス」はナノ秒の中で見せ板を作り、スライスして大量の注文を約定させる取引だ。「トロフィー」はいくつかの銘柄からボリウム(取引量)、約定する速度、見せ板とのタイムラグを分析し、どこで「ステルス」が行われているかを見つけ出す。

その発見率は80%。発見して指令を出せば「トロフィー」は、相手AIの「ステルス」に対して「カウンター」を仕掛ける。相手AIの見せ板から始まる価格形成に対して攪乱するための売買注文を出して、逆にAIをこちらの目的価格に誘い込み、彼らのタイムラグの間に売買を成立させ、こちらが儲けを出す、という仕組みだ。このやりとりが、現在の株式市場ではナノ秒の中で繰り返されている。

 

そして、猫組「トロフィー」が見つけ出した、AIアルゴリズムによる「ステルス」が暗躍していた銘柄こそが「大塚家具」だったのだ。私が「大塚家具」を保有した理由は、「トロフィー」の試験運用のためだったのである。それは「大塚家具」そのものへの投機ではなく、AIに対抗するための新たなAI開発への投資、という意味に他ならない。いわば、実戦へ向けての試験運転だ。

そして現状、その試験運転はうまくいっており、その成果は日産株の損失を圧縮するほど満足のいくものとなっている。その答えは、GW明けそう遠くないうちに答えが出るはずだ。5月下旬までには2億2千万円の「マイナス」が、「プラス」に転じることは名言しておこう。

【PHOTO】gettyimages

繰り返すが、AIとの戦いに、生身の人間が挑んでも勝てるはずはない。結局、神を殺すのは神でしかないのだ。「大塚家具」は平成最後の日に298円を付けた。その売買益に「投機家(人間)」が一喜一憂する裏側では、AIが熾烈な戦いを繰り広げていたということだ。

「日産株」においては古典的な手法を取った私だが、取引環境が日々進化する中で、古い手法にだけ固執することがナンセンスだということを再認識することとなった。嘆きたい気持ちもあるが、それがいまの株式市場の現実なのだ。

現実に気づいた時に、悲嘆にくれるかそれを乗り越える行動に出るかが人間の生き方の差である。そして、私はもちろん後者を選ぶ。

私の抱えた2億2000万円の損失を逆転させるドラマが間もなく始まる。

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