世界の大半の自動車メーカーも結局は負け組
2009年~10年の米国における大規模リコールは、トヨタ自動車にとって痛手であった。しかも、ABCテレビが後になってから放映したビデオが捏造であったことを認めたように、ほとんどが捏造や言いがかりであったのだから、トヨタの経営陣の心中は察するにあまりある。
しかし、その当時の顧客優先の真摯な対応は米国の消費者の心を鷲づかみにし、現在、絶好調である。
対して、2009年に国有化されたGM(後に民営化)は、たぶん国策であろうトヨタ自動車への嫌がらせという追い風を生かせず、自らの「リコール隠し疑惑」の対応に必死になる始末である。
もちろん、米国でも自動車産業は重要であり、トランプ氏が必死に盛り立てようとするだろうが、自動車は飛行機などと違って一般消費者が買うものである。消費者が見向きもしないものを買わせることなど不可能である。
欧米でもそのよう状況であるから、中国や韓国の自動車メーカーの将来など無いに等しい。
もし、自動運転、アシスト運転が普及するのなら、車の品質・信頼性が今よりもはるかに重要になるが「ネジが何本か足りないのが標準」の海外メーカーは、日本メーカーには絶対太刀打ちできない。
最後に笑うのはトヨタグループである
日本メーカーの中でも、マツダ、ダイハツ、日野、スバルなどの主要メーカーやデンソーなどの大手部品メーカーを傘下に収めたトヨタの独り勝ちになるだろう。
もしかしたら、どこかの企業連合が航空機におけるエア・バスのように頑張れば(欧州の自動車会社の大同団結、米国での大同団結など・・・)、トヨタともう1社から2社の寡占になるかもしれないが。