グローバルにヒットしている「レゲトン」
コロンピアの女性シンガー、シャキーラを、私が住んでいるメデジン出身のシンガー、マルマがフィーチャした『Chantaje(チャンタヘ)』はYouTubeで24億回再生。
同じくメデジン出身のジェイ・バルビンの『Mi Gente(ミ・ヘンテ)』は23億回再生。米国出身のニッキー・ジャムの『El Perdón (エル・ぺルドン)』は12億回再生。
ドミニカ共和国のナティ・ナターシャとプエルトリコ出身のオズナがセッションした『Criminal(クリミナル)』も18億再生など、10億回以上再生されている大ヒット曲がゴロゴロある。
Shakira feat. Maluma - "Chantaje"
J Balvin, Willy William - ”Mi Gente”
Nicky Jam y Enrique Iglesias - “El Perdón”
Natti Natasha x Ozuna - “Criminal”
これらの曲のジャンルは「レゲトン」という。冒頭で紹介したDespacitoはベースはポップだがレゲトンのリズムも取り入れている。
レゲトンは1990年台後半にプエルトリコで始まったアンダーグランドな音楽だ。発祥は1991年カリブ海のアメリカ自治領プエルトリコの湾岸都市サンフアンで、プエルトリコ人のDJ NelsonとDJ Playeroがヒップホップに影響を受けてスペイン語でラップをし始めたところ若者の間で人気が出始めたというのが始まりだ。
ちなみに15世紀初頭にスペインに征服され、1898-1900年の米西戦争を経てアメリカ領になった歴史を持つプエルトリコでは、英語とスペイン語が公用語だが、日常的にはスペイン語が多く使われている。
それからヒップホップとラテン音楽とカリブ音楽がミックスされ、中南米の多数のミュージシャンが楽曲を作曲してレゲトンというジャンルが作られていった。
21世紀に入ると中南米から米国、ヨーロッパへと広がり、グローバルなジャンルと発展していった。そんなレゲトンの発祥と歴史について、詳しくはこちらの記事で解説している。