2019.06.09
# ライフ

スペイン語圏音楽の「レゲトン」が世界で再生数1位を席巻するワケ

コロンビアから世界を見る④
若旦那 プロフィール

レゲトン都市・メデジン

メデジンが多数のレゲトン歌手を輩出しているレゲトンの盛んな都市として認知されているのは前述したとおりだ。興味深いのが多数のプエルトリコ出身のレゲトンシンガーがメデジンを拠点に活動している点だ。

プエルトリコの人口はわずか319万人であり、ミュージシャンとして演奏する機会も限られている。とりわけ無名のレゲトンシンガーがプエルトリコでミュージシャンとして生計を立てるのは難しい。

 

一方のコロンビアの人口は4900万人。コロンビア第二の都市であるメデジンの人口でも250万人だ。なお都市周辺の市町村の人口を含めるともっと多いだろう。人口が多い上にレゲトン好きな”レゲトン人口”も膨大だ。プエルトリコ人レゲトン歌手がメデジンに出稼ぎに行っているような格好だ。

たとえばレゲトンシンガーのニッキー・ジャムはアメリカ生まれのプエルトリコ人とドミニカ人のハーフ。アメリカ生まれだが育ちはプエルトリコである。

GettyImages

レゲトン界のボスともいえるダディー・ヤンキーとデュエットLos Cangrisを組んでいた時は人気となった。しかし、解散してからは鳴かず飛ばずだった。そこで心機一転で2007年メデジンに活動拠点を移して音楽活動に取り組んだ。

メデジンの各所クラブで歌って廻りコロンビア人の支持を得て再ブレイク。

Youtube再生回数9億回の『Travesuras(トラベシュラス)』、13億回の『Hasta el Amanecer(アスタ・エル・アマネセル)』などヒット曲を連発して2016年にはラテン・グラミー賞の最優秀アーバン・パフォーマンス賞を受賞。レゲトン界の花形シンガーとなった。

Nicky Jam - ”Travesuras”

Nicky Jam - “Hasta el Amanecer”

2012年メデジンのクラブでライブをするニッキー・ジャムの様子。

ちなみにニッキー・ジャムはソニーともマーケティング協業契約を結んでいる。ラテン音楽のアーティストとしてはこれまで前例がないものだ。それだけラテン系ミュージシャンのグローバルな影響力が増していることの証左だろう。

ニッキー・ジャムが日本のソニーを訪れた時の映像。

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