2019.06.29
# 仮想通貨

仮想通貨「リブラ」で、フェイスブックがメガバンクを壊滅させる日…

金融業界の覇権が変わる
砂川 洋介 プロフィール

ビットコインの「欠点」を解決する仕組み

もともとビットコインなど暗号資産には、安価な手数料で送金できることがメリットとされていたが、2017年の暗号資産全体の価格高騰、そして、2018年の価格下落という極端な価格動向が積極的な送金の利用低迷を招いていた。

〔photo〕gettyimages

そもそも通貨に必要な三大要素は、

1、価値の保存機能
2、価値の交換機能
3、価値の尺度機能

である。価値の保存機能は通貨の価値に変化がないこと(多く保有していればそれだけ富が増えること)を、価値の交換機能は物と通貨を交換する機能(交換の媒介)を、そして価値の尺度機能は商品やサービスの値打ち(価値を決める物差し)を指している。

法定通貨である米ドルやユーロ、日本円などは上記の三つの要因を満たしているが、裏付けとする担保がない暗号資産は、この価値の交換機能が欠けていると見られている。

 

実際に決済したいときに値段が上下すると決済する際、大きく利益が生じる(損失が生じる)ケースが発生する。実際に決済しないと価値がフィックスできない、つまり高いボラティリティ(変動率)をユーザーが警戒して決済に用いることができないというわけだ。ステーブルコインは、そんな暗号資産の価値交換機能を補うことが可能というわけだ。

そんなステーブルコインについては、テザーなど米国を中心に実例が聞かれるなか、日本でも様々な動きが出始めている。たとえばみずほフィナンシャルグループはデジタル通貨「Jコイン」を多くの地銀を巻き込んで展開しており、JコインはスマートフォンでQRコード決済や利用者間の送金が可能になっている。ただし、デジタル通貨は電子マネーで取引仲介業者が存在していることから、非中央集権管理体制である暗号資産と厳密には異なるともいえる。わかりやすい表現だと「手数料無料で送金できるポイント」といったところか。

一方、三菱UFJグループはMUFGコインを暗号資産との位置付けで進めているが、実態はJコインとほぼ変わらないイメージだ。

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