2019.07.15
# 鉄道

JR東日本「びゅうプラザ」廃止、そのとき困る人は誰なのか

Suicaに次ぐ「大改革」が始まる
杉山 淳一 プロフィール

JR東日本の思惑の裏にある2つの要因

駅は旅行商品の店頭販売を取りやめ、サポート窓口に徹し、オンライン販売とリアル窓口を連携させて、旅行者に安心、安全、快適な旅を提供する。そのJR東日本の決断の背景に、ICカード乗車券「Suica」と、シニア向け会員制コミュニティ「大人の休日倶楽部」がある。

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それを読み解くヒントは1年前の2018年7月4日に発表した「JR東日本グループ経営ビジョン 変革2027」だ。同年に就任した深澤祐二社長によって、JR東日本という会社の展望が示された。簡単に言えば、「鉄道+付帯事業」という創業以来の事業形態ではなく、「Suicaを核とした決済、情報サービスがあり、その柱として鉄道事業、生活サポート事業を据える」に業態転換するということだ。

少子高齢化によって事業エリアの人口減少は不可避となったから、単純に定期券やきっぷを売るだけでは鉄道を維持できない。そのため、鉄道利用者に付加価値を提供し、運賃収入だけではなく、客単価を底上げする必要がある。そのためにSuicaを活用した総合移動サービスがあり、大人の休日倶楽部がある、という考え方だ。

 

つまり、Suicaは単なる「電子乗車券」ではなく「旅行者個別のIDカード」になる。新たに「びゅうオンラインシステム(仮称)」を稼働し、JR券、航空券、高速バス、レンタカー、カーシェア、宿泊施設、目的地施設などについて、オンラインでルート検索、手配、決済まで完了し、発券は行わず、Suicaで利用者認証を実施する。それと同時に、オフラインの「着地型拠点」は、旅のきっかけとなる目的地情報を提供し、旅行中の利用者のサポート体制を整える役割を果たす。

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