2019.08.03
# エンタメ

NHK『おかあさんといっしょ』人気出演者たちを縛る「過酷な条件」

幼児のお手本になるために…
高堀 冬彦 プロフィール

歌手・俳優で引っ張りだこ

ただ、おにいさんとおねえさんにも、いつかは、おじさん、おばさんと呼ばれる日が来る。卒業後、おにいさんとおねえさんはどうするのだろう。

初代うたのおにいさん(1971~77年)の田中星児さん(71)は卒業前から歌手で、今も現役だ。1976年にはイギリス人歌手のダニエル・ブーン(76)による「ビューティフル・サンデー」の和訳盤を歌い、大ヒットさせた。今年7月28日には「第28回伊丹ふれあい夏まつり」にゲスト出演した。田中は見た目も歌声も爽やかの一語で、「ミスター・うたのおにいさん」のような人だ。

2代目うたのおにいさん(1976~79年)はやや異色で、熱い人だった。ファンから「アニキ」と呼ばれる水木一郎さん(71)である。おにいさんになる前から歌手で、『マジンガーZ』『バビル2世』などを歌っていた。別名「アニメソングの帝王」。今もアニソン界のカリスマであり続けている。

 

一方、うたのおねえさんのほうはというと、初代(1961~62年)の眞理ヨシコさん(80)は教育者となり、東洋英和女学院大名誉教授だ。卒業後に音楽関係の教育者になる人も少なくない。

斉藤 昌子さん(73)は8代目うたのおねえさん(1970~72年)。もともと声楽家だったが、卒業後は「劇団四季」のミュージカルに参加するようになり、「オペラ座の怪人」のカルロッタ役などを演じた。歌唱力と表現力を兼ね備えているうたのおにいさん、おねえさんはミュージカル俳優としても活躍できるのだ。

初代たいそうのおにいさん(1961年~ 69年)は故・佐川啓介さん(2017年没、享年80)。その妻は元『ドラえもん』の声優・大山のぶ代さん(85)である。佐川さんは晩年、認知症を発症した大山さんを献身的に介護したことでも知られる。

6代目たいそうのおにいさん(1971年~78年)の輪島直幸さん(69)は武蔵野学院大教授(保健体育などを担当)。一方で、NHKのラジオ体操、テレビ体操の指導役を務め、今も日本人の健康と体力の増進に貢献している。

制約の多い生活を強いられつつ、子供たちのために尽くしたおにいさん、おねえさん。その人生が幸多いことを願ってやまない。

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