仕事が早く終わる人の特徴、「オーウェル思考」とは何か?
「まあいいか」は魔法の言葉「カメ思考」から脱しよう
たとえば100ページあるカタログの作成の一部を任され、数人で分担することにしたとします。

Aさんはそのうちの20ページを担当することになりました。
「自分が担当した部分は完璧に仕上げなければ」と考えて、細かなところにこだわり、デザインなども凝ってゆっくりていねいに作成していきました。
しかし、時間がかかりすぎて期限に遅れそうになり、残業をする羽目に。他のメンバーにも迷惑をかけてしまいました。
Aさんは自分のパートだけを見て進めていたから遅くなったのです。
私はこのようなAさんの思考を「カメ思考」と名付けています。
カメ思考は、やるべき作業をコツコツと積み上げていきます。
今日はこれができた。さて、次はこれに取りかかるか……、その繰り返しです。
確実に仕事はできあがっていきますし、前には進んではいるのですが、これでは「木を見て森を見ず」になるので、仕事がいつ終わるかわからない状態になります。
また、目の前のことだけに一生懸命になってしまうため、急がなくてはいけない状況であったとしても、必要以上にこだわりを見せてしまったりと、「部分最適」の考えに陥ってしまう可能性があります。
寓話「ウサギとカメ」の競走では最終的にカメがウサギに勝ちましたが、ビジネスはスピードが重要です。いくらていねいにやっても、期限通りに終わらなくては元も子もありません。
同じく20ページ任されたBさんは、仕事をする時は、全体像をしっかり把握してから始めるようにしています。
そのため、カタログの作成を任された時点で、納品日、最終データ引き渡し日などのスケジュールを確認し、計画を立てました。