「三重苦」に追いつめられるコンビニ業界
人手不足、人件費高騰、長時間労働……。
三重苦に悩むコンビニ業界の中でコンビニ本部と加盟店オーナーの関係が大きな社会問題となっている。
こうした中でファミリーマート(以下、ファミマ)は7月26日、時短営業に関するアンケートを実施し、全店舗の約半数にあたる7039店舗から時短営業を「検討したい」との回答が寄せられたことを明らかにした。
アンケートを実施したのは6月7日から6月21日の15日間。対象となったのは全店舗1万6438店舗のうちJR九州リテール、鹿児島県の南九州ファミリーマート、沖縄県の沖縄ファミリーマート、直営店を除く全加盟店1万4848店舗。「時短営業への変更をしたいか」という問いに対して、「検討したい」「検討していない」の二択の設問だった。
これで半数以上が「検討したい」と答えたという。
店舗数で業界2位のファミマが24時間営業を抜本的に見直すということになれば、コンビニ業界のビジネスモデルが大きく変わる可能性もある。

コンビニはアメリカで生まれた。
テキサス州のオーククリフという小さな町の製氷会社、サウスランド・アイスがそのルーツだといわれている。当時はまだ電気冷蔵庫が普及していなかったことから、氷が生活の必需品。これを週7日、毎日16時間営業を続けるサウスランドが1927年に誕生、消費者の人気を集めた。
その後、消費者からの要望で卵やパン、牛乳などデイリーの食品を販売し、1946年には朝7時から夜11時まで営業するチェーンとして店名を「セブン‐イレブン」に変更した。
そして、1971年には今問題となっている24時間営業を米国でスタートしている。