2019.08.29
# 飲食

「酒を飲まない人」をバカにする人たちは「大きな勘違い」をしている

投資家が考えたこと
藤野 英人 プロフィール

「下戸」は多様だ

「ノンアルコールメニューを増やすとアルコールのオーダーが減るのでは?」という人がいますが、飲みたい人はお酒を頼むのですから、ノンアルコールの拡充がアルコール市場を縮小させるわけではありません。

また、お酒を飲む人は「ノンアルコールなのに高い値段を付けるなんて……」と感じたりもするようですが、それはお酒が好きだからそう思うだけのことでしょう。下戸からすれば、アルコールのほうが「不要なもの」であり、価値のあるノンアルコール飲料が相応の価格で提供されることに不満を感じることはないのではないかと思います。

こうした思いもあり、6月にフェイスブックで「ゲコノミスト」という下戸が集まるグループを作ってみたところ、あっという間に1000名を超えるメンバーが集まりました。そこにさまざまな声が寄せられてわかったのは、下戸として辛い思いをした体験を共有する場や「下戸を大切にしてくれるレストラン」「ノンアルコールのペアリングをしてくれるレストラン」などの情報に対するニーズが高いことでした。

 

また、下戸にも多様性があることもわかってきました。

あるメンバーが「お酒が好き/嫌い」「体質的にお酒が飲める/飲めない」という軸によるマッピングを示したところ、4象限それぞれに当てはまる下戸がいたのです。「嫌いだし飲めない」のは真性の下戸で、一般に下戸といえばこういった人を指しますが、「好きだけれど飲めない」下戸もいます。お酒の味や飲むときの雰囲気は好きでも、飲むと体調が悪くなってしまうという人が多いようです。

また私にとって意外だったのは「体質的にお酒に強いけれど飲むのは嫌い」という人も一定数いることで、こういった人は飲めないふりをすることが多いようです。そして「お酒が好きだし、強い」けれど飲まない人もいます。クルマの運転をするので飲めない「ドライバーズ下戸」や妊娠中、育児中のために飲めない「妊娠下戸」「育児下戸」のほか、病気などでドクターストップがかかって飲めないという人も少なくありません。

こうして考えてみると、飲食店や飲料メーカーがノンアルコールの品揃えを検討する際は下戸の分類にも留意する必要があることがわかります。

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