たった2%の課金ユーザーがいれば儲けられる「ソシャゲ」の戦略
「フリーミアム」モデルの代表格「課金ユーザー」は2~5%
テレビゲームに始まり、SONYのプレイステーションや任天堂のDSなどが、これまでの日本のゲーム市場を牽引してきました。

しかし、近年では、ハード機とゲームソフトを買わなくても、スマホや携帯電話、パソコンがあれば、インターネット上でゲームをプレイすることができるようになりました。
しかも、課金なしの無料です。無料なのに、年々その市場規模が拡大しているソーシャルゲームは一体、どうやって儲けているのでしょうか?
トライアル(お試しプレイ)は無料(フリー)で、上級バージョンは課金する(プレミアム)というしくみについて考えてみましょう。
スマホや携帯電話で手軽に遊べるソーシャルゲームの人気は、無料で遊べることが理由の1つです。
ソーシャルゲームの多くは、「フリーミアム」といわれるビジネスモデルで利益を得ています。フリーミアムとは、基本サービスを無料提供すること(フリー)でユーザーを獲得し、上位レベルのサービスを求める人には有料(プレミアム課金)でサービスを提供するシステムです。
フリーミアムの収益の源泉は、フリーで集客した人の一部(全体の数パーセント)からプレミアム課金をすることです。
基本的には誰でも無料でソーシャルゲームをプレイできますが、ゲームをより楽しむためには、武器・薬・洋服などのアイテムがほしくなります。ほんの一握りのヘビーなユーザーにそれらプレミアムアイテムを販売することで、ビジネスは成り立っています。このしくみは「アイテム課金制」とも呼ばれています。
「2:8(にはち)の法則」(「パレートの法則」とも呼ばれます)として「パレート分布」が知られています。
全体の20%の顧客が売上の80%を占めている現象のことを指していますが、フリーミアムの世界の代表的なビジネスであるソーシャルゲームでは、もっと極端な比率、具体的には課金ユーザーの割合は全体の2~5%程度になっているともいわれています。