2019.10.16
# アメリカ

ついに弾劾へ! ウクライナ疑惑で悲鳴をあげる「裸の王様」トランプ

メディアが伝えぬトランプの真実(3)
立岩 陽一郎 プロフィール

最大疑獄「ロシア問題」を払拭する工作

やがてトランプの発言は、危険な核心に近づいていく。「あなたに頼まれてほしいことがある」と前置きして、ゼレンスキーにこう依頼したのだ。

「クラウドストライクという会社に関連して、ウクライナで何が起こったのか、調べてほしいんだ。彼ら(クラウドストライク社)のサーバーはウクライナにある、と多くの人が言っているのでね」

電話記録には赤裸々なトランプ大統領の肉声が書かれている〔photo〕gettyimages

クラウドストライクとは、シリコンバレーにあるサイバーセキュリティ企業である。なぜトランプは、この米国の会社についてウクライナの政府に調べてもらおうとしたのか?

背後にあるのは、今なお「米国史上最大の疑獄事件になりかねない」と言われている「ロシア疑惑」である。

 

この連載でも前回(『トランプ万事休す? ロシア疑惑「元特別検察官」が衝撃証言した中身』)取り上げたように、トランプ本人は何度も「俺の潔白は完全に証明された」などと述べているが、実際はそれとは程遠いことが電話会談の記録から明らかになってしまった。

ロシア疑惑──。2016年の米大統領選挙期間中、民主党本部がロシアの情報機関にハッキングされ、ヒラリー・クリントン候補のものを含む大量の電子メールが流出した。このとき調査に当たり、「ハッキングにロシア政府が関与している」と発表したのが、クラウドストライクだったのだ。

そのクラウド社のサーバーがウクライナにあるから調べてほしい、とトランプは頼み込んだのである。

「(ロシア疑惑の調査に関連して)さまざまことが行われていた。あなたの周辺には当時を知る人たちがいるだろう。(米国の)司法長官から彼らに連絡させたい。あなたには真相を究明してほしいんだ」

では、クラウド社のサーバーを調べることでトランプは何を得たかったのか。

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