2019.11.23
# サッカー

大接戦のJ1は三つ巴の優勝争いに…残り3節の行方を予測する

FC東京か横浜か、それとも鹿島か
二宮 寿朗 プロフィール

順当な優勝予想はこうなるが…

そして3位・鹿島アントラーズのスケジュールは第32節(11月23日)アウェー・サンフレッチェ広島戦、第33節(30日)ホーム・ヴィッセル神戸戦、第34節(12月7日)アウェー名古屋グランパス戦となる。

鹿島はとにかく前節、川崎戦の敗戦が痛かった。ただ国際Aマッチデーを終えて、ケガから戻ってきた選手たちのコンディションもだいぶ整ってきたと聞く。

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まず広島との近年の対戦成績は勝ったり負けたり、五分五分と言っていい。6月のホームゲームではアディショナルタイム、柏好文に2点目を決められてドローに終わっている。FC東京、横浜が下位相手に勝ち点3を積み上げてくる可能性が高いことを考えると、むしろ鹿島はこの難敵相手にきっちり勝利を収めることが一番のポイントなのかもしれない。

チームの調子が上がりきらなかった神戸、名古屋には今季勝利しており、過去のデータから見ても鹿島の優位は動かない。

しかし最終戦の舞台となる豊田スタジアムでは昨季、嫌な思い出が残る。同スタジアム最多の4万3000人を超える観客を集めた一戦は、2-4と完敗している。豊田での名古屋は今季もリーグ戦で6勝1敗1分けと抜群の強さを発揮している。残留が確定できていない状況で最終節を迎えれば、鹿島にとって組みやすい相手ではなくなる。

ちなみに今季の前半戦における対戦相手との結果を、そのまま残り試合に落とし込んでみるとこんなストーリーとなる。

 

第32節、FC東京は湘南に勝利、横浜は松本に勝利、鹿島は広島に引き分け。次の第33節、鹿島は神戸に勝ち切り、FC東京は浦和に、横浜は川崎に引き分け。東京の勝ち点は66、横浜は65、鹿島は63となって最終節を迎える。そして前半戦で横浜に勝利している東京の優勝となる。

だが2試合とも同じ結果というのはなかなかない。ラストスパートとなった戦いならなおさらだ。

上位が勝ち切れない2013年のようなパターンもあれば、上位がそのまま勝ち進んでいく2011年のようなパターンもある。三つ巴の優勝争いを制して栄光をつかむのは果たしてどのチームなのか――。

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