
ベストカー読者360人アンケート
メーカー幹部商品企画担当者にぜひ読んでもらいたい
リーマンショックによる未曾有の大打撃からV字回復を果たし、大試練を乗り越えた自動車各社。しかし、行く手にはクルマの大革命ともいえる、環境対応技術という茨の道が待っている。新しい時代に、各社はどう対応していくのか。そして、この激動の時代を進む自動車メーカーに対し、ユーザーはどのようなイメージを持っているのだろうか。
ベストカーでは、昨年8月にも自動車メーカーのイメージ調査を実施したが、わずか1年弱の間に自動車を取り巻く環境が変わり、メーカーへのイメージも変わったに違いない。
そこで、ベストカー読者に緊急アンケートを行なった。回答を寄せていただいた読者の皆さんに感謝します。2001年の本誌イメージ調査の結果もあわせて掲載する。
トヨタといえば・・・・・・やっぱりバカ売れしたプリウスが印象深い!

まずはトヨタ。最新イメージ調査のトップ3はプリウス、カローラ、クラウンと、トヨタの顔ともいえる3車種がそろってランクインした。

プリウスの首位は、妥当といえば妥当。なんといったって、昨年一年間の国内販売が20万台を超えるバカ売れぶり。アメリカで、トヨタいじめともいえるリコールに発展したけど、それだって日本人は心情的にプリウスを応援したくなるような、いいがかりみたいなものだったから、ますます印象に残る。現段階では、間違いなくトヨタをイメージするクルマだろう。
2位のカローラは意外な結果。9年前の調査時点は、連続国内販売トップの記録を更新していた頃だからわかるが、昨年のイメージ調査では上位に入っていない車種。もう忘れられていたのかと思いきや、いきなり復帰だ。ダウンサイジングが見直されるなか、原点回帰なのだろうか。ともかくカムバック賞をあげたい。
そしてクラウン。本誌でもおなじみ三本和彦氏も絶賛する、トヨタの最高峰セダン。「いつかはクラウン」というCMメッセージも印象的だった。いいクルマに違いないが、イメージ調査での上位は想定外だ。
アンケートに添えられたコメントによると、「セルシオなき今、やっぱりトヨタはクラウン」「世界に誇れるクルマ」などの意見があった。いずれにしても、年齢層の高い読者に支持されている。
昨年の調査でトップだったハイブリッドは4位にダウン。トヨタがリードしていたけれど、今では世界中のメーカーがハイブリッドに力を入れている。その結果といえそうだ。

今回のトヨタのイメージは、回答が分かれた点が特徴的。その他が24%もある。読者から上がったイメージの数も他社に比べ圧倒的に多い。
そのなかで、編集部が上位に予想した子ども店長と章男社長が思ったほど伸びなかった。子ども店長は、あれだけテレビCMで流れていたから、てっきりイメージが浸透していると思われたが、これも読者の意見をみると、「トヨタというより、補助金や減税のイメージ」。確かに、CMの最後に「補助金も」といっている。その印象が強いのかもしれない。
日産やスズキは企業のトップが上位に顔を連ねているのに、なぜか章男社長の支持率はあまり高くない。就任直後にリーマンショックだのリコールと難局に直面するなど、タイミングの悪さを差し引いても、トップ企業のリーダーとして少し寂しい。豊田家のプリンスなんだし、もっとアピールしてもいい。
5位のリコールにも触れておかなければならないだろう。8%という数字は決して小さくない。トヨタにとってはけっこうなイメージダウンだ。