売れ残りや食べ残しなどが原因で起こる「食品ロス」問題は、たびたびニュースで取り上げられていますが、実は家庭から発生する「食品ロス」が全体の約半分を占めていることをご存知ですか?
日本では平成28年度に、年間約643万トンの食品ロスが発生したと推計されており、そのうち約291万トンは家庭から出ています。(食品廃棄物等の利用状況等(平成28年度推計)<概念図>)これは、日本人1人あたりに換算すると、お茶碗約1杯分の食べ物を毎日捨てていることになるのです。
その原因は、食材の買いすぎで腐らせてしまう「直接破棄」、調理時の皮や芯などの「過剰除去」、作りすぎによる「食べ残し」などが挙げられます。そこで今回、食品ロスを減らす身近な対策として、過剰除去(=破棄量)を少なくした「食材使い切りレシピ」をご紹介。食品ロス削減に積極的に取り組んでいるABCクッキングスタジオにレシピを教えてもらいました。
購入した食品を食べ切ろうという意識を持つと、節約にもつながり、お財布にもやさしい効果が! ぜひ試してみてください。
\皮・茎・葉も無駄なく使う/
【鶏肉とかぶのフリカッセ】
フリカッセとはフランスの家庭料理で白い煮込みのこと。ホワイトシチューとはひと味違う本格的な味を家庭で再現できます。かぶの皮、茎、葉を入れたバターライスを添えてワンプレートに。

<材料>2人分
【鶏肉とかぶのフリカッセ】
鶏もも肉……………80g×2
塩……………………小さじ1/4
黒こしょう…………少々
薄力粉………………小さじ2
サラダ油……………小さじ1
にんじん……………40g
(繊維に沿って半分に切る)
エリンギ……………40g
(長さを半分に切り、食べやすい大きさに手でさいておく)
マッシュルーム……2個
(軽くつぶす)
にんにく……………10g
(皮・芯を除きつぶす)
かぶ…………………1個
(皮をむき、放射状に6等分に切る)
※皮はバターライス用に粗みじん切りにする
かぶの茎と葉………半分は煮込み用の飾り
(縦半分に切って、塩を加えた熱湯で茹でて水気を切っておく)
………………………半分はバターライス用
(2~3mmに切り、葉の部分はザク切り)
水……………………100cc~
コンソメ……………小さじ1/2
生クリーム…………70g
牛乳…………………70g
塩……………………少々
黒こしょう…………少々
【バターライス】
ごはん………………160g
バター………………5g
塩……………………少々
黒こしょう…………少々
<作り方>
(鶏肉とかぶのフリカッセ)
【1】鶏もも肉に塩、黒こしょうをふり、焼く直前に薄力粉をまぶす。
【2】鍋ににんにく、サラダ油を入れて火にかける。
【3】にんにくの香りがしてきたら、鶏肉、にんじんを加え、香ばしく焼く。
【4】マッシュルーム、エリンギを加えて加熱し、水、コンソメを加え、中火で6分ほど煮る。残り3分位でかぶも加える。
【5】生クリーム、牛乳を加え、塩、黒こしょうで味をととのえる。かぶの茎と葉は飾りとして最後に盛り付ける。
(バターライス)
【1】鍋にバターを溶かし、かぶの皮を加熱する。
【2】火が通ったらごはん、かぶの茎と葉を加えて加熱し、塩、黒こしょうで味をととのえる。