2020.01.12
# 日産 # 自動車 # カルロス・ゴーン

「経営者として三流、犯罪者なら一流」のゴーンは日本に何を残したか

散々コケにされた日本と日本人
大原 浩 プロフィール

ゴーンを逃した日本司法は銭型警部か

今回の逃亡劇を見て、アニメのルパン3世を思い起こした読者もいるかもしれない。

ゴーンには、ルパン3世のような軽妙さ、華麗さは無いが、取り逃がした日本の司法、検察はまるで銭型警部のようにお人好しの間抜けであるように思える。前記の保釈金の15億円という設定など、ガラパゴスで国際感覚ゼロの司法、検察それに諜報機関は猛反省すべではないだろうか?

 

また、銭型警部が警視庁から出向していた国際刑事警察機構(ICPO)は、ルパン3世の世界だけではなくなった。

もっとも、ICPO(インターポール)の孟宏偉(メン・ホンウェイ)総裁は、インターポール本部があるフランスのリヨンから中国に向けて2018年9月25日に出発した後、行方不明となった。10月7日に共産主義中国政府が、身柄を拘束していることを発表したが、総裁がこのような目に合うようではあまり期待できないかもしれない。

また、今回の逃亡劇で「GPS付き足かせ」が大いに話題となったが、現在特定の前歴者にGPSの取り付けを義務付ける制度がある国は、米国(半分以上の州)、韓国、英国、フランス、ドイツ、カナダ、スウェーデンなどである。また、台湾、オーストラリア、ブラジルでも導入が検討されている模様だ。

グローバル化にはもちろんプラスの側面があるが、「犯罪者の逃亡先が増える」という負の側面もある。

日本のガラパゴスな司法は、早急に犯罪のグローバル化に対応しないと、日本が「犯罪天国」になる恐れがある。

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