2020.01.28
# 環境 # 海

世界平均の27倍!日本近海で急拡大するマイクロプラスチック汚染

なぜ汚れたのか?どう清浄化するか?
蒲生 俊敬 プロフィール

海水中に含まれれるマイクロプラスチックの量を知るには、海水から浮遊物質を濾(こ)し分け、そのなかに含まれるマイクロプラスチック片を数えなければならない。

観測船で現場海域に行き、舷側から目の細かいネット(網目サイズ0.3mm)を海面に降ろす。そして、船をゆっくり移動させながら、海面の浮遊物質をすくい集めていく。

図1は、東京海洋大学の練習船(「海鷹丸(うみたかまる)」や「神鷹丸(しんようまる)」)が、ニューストンネットとよばれる網(口径75cm角、長さ3m)を引くようすを示している。

図1 ニューストンネットを海面付近で曳航し、浮遊ごみを回収するようす(環境省のウェブサイトより)

採取された浮遊ごみからプラスチック片を選別し、サイズが5mm以下のものを一つひとつ数えていく。光学顕微鏡と画像処理ソフトを用いた根気のいる作業である。

 

ネットを通過した海水量は、濾水計という装置によって計測されているので、単位体積あたりの海水中に含まれるマイクロプラスチックの数が求められる。

また、適切な仮定に基づいて深さ方向に積分すれば、海洋の単位面積あたりのマイクロプラスチック数も見積もることが可能だ。

日本近海が示した「異常値」

日本近海で初めてとなる大規模なマイクロプラスチック調査が、2014年の夏に実施され、大きな成果をおさめた。図2は、調査に用いられた海鷹丸および神鷹丸の航路と観測点の位置を示している。

図2 2014年夏季に東京海洋大学の海鷹丸と神鷹丸が実施した観測航海のルートと観測点の位置(環境省のウェブサイトより)
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得られたマイクロプラスチックの測定結果を、それまでに他の海域で得られていたデータと比較したところ、驚くべき事実が明らかになった。

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