【学習法】最も効果的な「復習スケジュール」に関する驚きの研究結果

復習間隔を徐々に広げるのは効果的か
中田 達也 プロフィール

最も効果的な復習スケジュール

市販の単語学習ソフトウェアの多くが拡張型のスケジュールを採用していることからもわかるように、「拡張型のスケジュールが最も効果的である」という信念はいまだに根強いようです。

しかし、これまでに行われた研究を見ると、そのような主張を支持する根拠は希薄であると言わざるをえません。

拡張型のスケジュールが最も効果的なスケジュールではないという認識は、認知心理学の分野では主流になりつつあります(*8)。それどころか、「拡張型のスケジュールは短期的な学習は促進するが、長期的な記憶保持は阻害する」といった研究結果もあります(*9)

 

それでは、拡張型のスケジュールが必ずしも効果的ではないということがわかったところで、具体的にはどのようなスケジュールで復習を行えば良いのでしょうか?

これまでの研究では、「ある事柄を短期間覚えていたいのであれば、短い間隔で復習を繰り返すのが良く、長期間覚えていたいのであれば、長い間隔で復習を繰り返すのが良い」ということが示唆されています(*10)

より具体的なガイドラインとしては、「覚えていたい期間の10~30%程度の間隔で復習を繰り返すことが、最も高い保持率に結びつく」という説があります(*11)

例えば、ある単語を1ヵ月後に覚えていたいのであれば、3~9日の間隔(30日×10~30%)で復習を繰り返すのが最も良いということです。

逆に、「3日後に覚えていれば良くて、その後は忘れても構わない」という場合は、7.2~21.6時間の間隔(72時間×10~30%)を空けて復習を繰り返すのが良いということになります。

(*8)Roediger, H. L., & Karpicke, J. D. (2010). Intricacies of spaced retrieval: A resolution. In A. S. Benjamin (Ed.), Successful remembering and successful forgetting: A festschrift in honor of Robert A. Bjork (pp. 23–47). New York, NY: Psychology Press.
(*9)Karpicke, J. D., & Roediger, H. L. (2007). Expanding retrieval practice promotes short-term retention, but equally spaced retrieval enhances long-term retention. Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition, 33, 704–719.
(*10)Bird, S. (2010). Effects of distributed practice on the acquisition of second language English syntax. Applied Psycholinguistics, 31, 635–650.
(*11)Rohrer, D., & Pashler, H. (2007). Increasing retention without increasing study time. Current Directions in Psychological Science, 16, 183–186.

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