無性にみじめな気持ちに…

振り返ると、私の場合は遅きに失した感はあった。

妊娠中の乳頭マッサージは、心身共にとても消耗する。お腹の痛みを堪えながら、自分で乳首をつまみ出し続ける。ただでさえマタニティブルーの中で、半裸でそんなことをしていると、無性に惨めな気持ちにもなってゆくのだ。もちろん、母や妹の身体を見ていて自分の乳首が人と違うことに気づいてはいたが、だからと言ってどうすれば良かったのか……? 

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たつの先生は「本当は妊娠していない時から、もっと自分の身体について想像力を豊かに持ってもらえたら」と話す。

「自分でマッサージしたり、セックスをしたりして、おっぱいや乳首に触れることは多々あると思います。そのとき、何らかの痛みを感じる人は気が付いてほしいのです。指でつまんだだけで痛いのに、これは赤ちゃんに吸われたらもっと痛いかもしれないぞ、と。そして、それは妊娠してからでも遅くはありません。

また、おっぱいトラブルというと、陥没乳頭だけでなく、乳頭の先が傷つきやすい方もいます。しかも現代女性って、眼精疲労などもあって脳が疲れているため神経過敏になっている。私も長く助産師をしていますが、昔に比べると今の女性は、傷もないのにおっぱいが痛い、吸わせられない、という人が多いような気がします。さらに睡眠不足だと疲労が溜まり、少しの痛みにも強く反応してしまうのですね」

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まずは知ること、意識を持つこと。それができずに、妊娠中に教わるまま乳首マッサージを施し、やっと出産を終えた私だったが――。