泣き叫ぶばかりの我が子

産後一日目。不器用ながらもおっぱいを吸おうとする……はずだった私の赤ん坊は、舌を伸ばせども、口をカプカプしようにも、その乳首がくわえられず、もちろん母乳も吸い出せない。乳首マッサージは、ほとんど意味をなさなかった。子どもの気持ちを考えれば、吸おうにも吸えない「大きな柔らかいもの」に口もとを押さえつけられ、もはや苦しいだけだっただろう。安心するどころか、怒り狂って泣き叫ぶばかりの我が子。

そんな「おっぱいとの戦い」も、序章にすぎない。

産後二日目以降。定時より早い15分前に授乳室入り+授乳練習タイム20分(赤ん坊、ギャン泣き)+粉ミルクをあげる10分+搾乳15分……。見渡すとさくっと20分で終わる人もいる授乳室で、約1時間、助産師もつきっきりで、自分のおっぱいと格闘した。自分の身体のことなのに、なぜこうもうまくいかないのか。情緒も不安定になり、涙もにじむ。

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退院後、追い打ちをかけるように、私は40度の熱を出し乳腺炎になった。高熱もつらいが、何よりおっぱいが爆発しそうなほどに痛く、熱い。陥没乳首の場合、母乳が出口のほうで詰まってしまい、乳腺炎にもなりやすいというのだ。

また、これもその時に知ったのだが、ひとたび乳腺炎になったら、その後の母乳の出も悪くなってしまう。産後1ヵ月にして私のおっぱいはみるみると母親らしい張りを失い、乳首に真っ赤なしぼり跡がついた無残な姿で、ミルクに切り替えざるをえなくなった。

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お乳をくわえる赤ちゃん、それを抱いている私ーー。いまから思えば、そんな姿にも夢を持っていたのだと思う。当たり前だと思っていた。でも、叶わなかったのだ。