2020.04.12
# 医学部 # 入試

医学部受験に異変アリ! 激変する「面接&小論文」の最新傾向と対策

偏差値的学力だけでは通用しない!
原田 広幸 プロフィール

導入の「真の背景」

さて、こういった新しい面接手法の導入の背景には、なにがあるのだろうか。

もちろん、タテマエの理屈には、「学力だけでは測れない医師としての資質をみる」というのがあるだろう。実際、医学部人気が過剰になり、高校時代の上位の成績の証しや高学歴というステータスだけのために、医師を目指す受験生も存在する。

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そういった、いわば「志の低い」受験生は、往々にして、患者やほかの医療従事者やコ・ワーカーとうまくコミュニケーションが取れず、困った医師になりがちだと言う人もいる。

しかし、実際には、従来型の面接試験では、入学後の成績の良い学生の予測が全くできず、また、良い医師になる条件である対人能力の選別もできていなかったという、医学部側のシリアスな認識があるようだ。

近年は、大学入試の全体の趨勢そのものが、「多面的評価」を重視するようになってきている。純粋な学力(学校偏差値的学力)だけでは、ダメだ、というわけである。

 

そんな中、医学部でも、面接試験の表向きの重要性は高まり続けており、ついに面接試験を実施しない医学部医学科は1校も存在しなくなった。3年前までは東大医学部が、昨年度までは九州大学医学部が、面接試験を実施していなかったが、両校とも現在は面接を実施している。

「人物重視」「多面的評価」という社会的な要請がある一方で、面接が選別の役に立っていないのではないかという疑いと、面接の不透明な評価制度が情実入試の温床となっているという疑いの、二重の懐疑のために、医学部の面接試験はジレンマに陥っている。

MMIという新しい面接手法の成果が確認されるのは、今の受験生が現場の医師になる頃であり、6、7年から10年くらい先の話になるだろう。それまでの間は、面接試験のジレンマを解消させることはできず、しばらくの試行錯誤が続くことになる。

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