2020.04.12
# 入試 # 医学部

医学部受験に異変アリ! 激変する「面接&小論文」の最新傾向と対策

偏差値的学力だけでは通用しない!
原田 広幸 プロフィール

「小論文試験」も一筋縄ではいかなくなった

医学部の2次試験と称する試験には、面接のほか、小論文が課されている。医学部入試において、学科試験に加えて、小論文試験を実施することの意義は、面接試験の意義と重複する点があり、従来、それには、タテマエの部分が多くを占めていた。

医学部で小論文試験があるのは、やはり、「医師としての素養をみるため」だ、と説明されることが多い。これは、面接試験の存在意義を説明する理屈と同じタテマエであり、実際の小論文試験の出題意図は、ほかのところにあった。

その本当の出題意図とは、受験生に、国語力、とりわけ専門書を読めるだけの日本語読解力と、レポートを書くための作文力を試すことであった。

 

医学部入試の主要科目は、英語、数学、理科2科目である。国公立医学部の受験生は、国語の試験がセンター試験(来年からは共通テスト)で課されるが、私立医学部では、国語はない。そこで、最低限の国語力(読解力と作文力)を測るために、小論文が課されるようになっていった。

そのためか、医学部入試の小論文試験は、形式的な面では、面接試験ほど多様ではなく、テーマの面でも、その場で考えれば何とか自分なりの解答が書けるような内容のものが多かった。

しかし、近年、出題されるテーマにおいて、非常に大きな幅が見られるようになり、何を書けばいいのか、大人でも思わず悩んでしまうようなものが増えてきているのだ。

小論文試験の形式の多くは、新聞記事や新書・一般書などの抜粋といった「課題文」を読ませることでテーマを把握させ、それについて自分の考えを述べさせるものがほとんどである。字数は、600字~800字程度だ。これを1時間ほどの試験時間で解くものが多い。

一方、内容面では、これが医学部の入試か、と思わせるくらい、多様な出題が増えている。たとえば、以下のようなものだ。

・「東山魁夷の絵画をみて思うことを述べる」
・「戦場で兵士が猫に餌をやっている写真を見て自分がこの猫だったらどう思うかを述べる」
・「りんごを剥いたことがない子どもに向けてナイフの使用説明書を書く」
・「自分の現状や将来の意気込みが伝わるような川柳を読み解説する」
・「ジャンルを問わず自分の好きな曲について述べる」
・「ある短歌を読み感じたことを書く」
・「他人のものを奪って学生の願いを叶えるという方法をとる壷の精に対し、学生はどんな願いを願うか、ストーリーを創作する」
・「不幸を表現するイラストの中から最も共感できないものを選び、理由とともにタイトルをつける」
・「町の本屋さんをつぶさないためにどうするか」

いずれも、一部の大学の出題傾向ではあるが、心理テストを思わせるものから、大きな社会問題の比喩・象徴を読み解かせるような課題まで、非常にバリエーションが多く、一筋縄ではいかないような問題であることはわかるだろう。

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