2020.07.04
# 教育

同志社、立命館、関西…史上初の学部別「序列ランキング」を全公開する!

グーグルデータから大調査
西田 浩史 プロフィール

総合情報学部、政策創造学部が急上昇

関西大の看板学部といえば、法学部や、近年人気の外国語学部だろう。そこに総合情報学部が並びつつある。その総合情報学部は、本部キャンパスと離れた高槻キャンパスにあり、かつて「陸の孤島」といわれ、人気が低いため比較的入りやすかった。

けれども、近年は入試難度もブランドも本部キャンパスの各伝統学部に追いつきそうな勢いだ。その代表的な理由は、プログラミングブームなどで注目され始めていることも大きいが、1994年(平成6年)開設と、情報系学部では老舗であり、学内の実習施設が充実していること。さらに、法律、政治など社会科学系の授業も充実し、IT系企業の他に、公務員も目指しやすい学部であることが挙げられる。

検索言語を深く分析すると、かつて比較が少なかった滋賀大、大阪府立大など国公立大とも比較され始めていることが分かった。国公立大学との併願者が増えつつあり、ここ10年で伝統学部と並ぶブランド学部になりつつある。

なお、政策創造学部も、同大では地位が低めではあるが、伸びは著しい。検索を見ると、学部独自の実習などが評価されている。数年後には外国語学部の位置まで伸びそうな勢いだ。こちらも将来的に大出世学部になる可能性を秘めているだろう。

一方で、意外なのは、受験生の間で人気が高い外国語学部が中堅グループに甘んじていること。偏差値で見ると、同大では最上位に位置するものの、学部に関する検索語は少なく、ブランド力では、総合情報学部、商学部以下という結果になった。

 

「理系3学部」の認知が課題

関西大は、今のところ、入試難度で言えば関関同立の最後に位置する。しかし、ブランド力では最強学部が4つもあり、また有力候補学部も1つと、同志社大、立命館大に引けを取らない勢いだ。

結果、将来的には、関西学院大や立命館に難度も接近し、並ぶ可能性があるといえる。

とはいえ、旧工学部である3学部(システム理工学部、環境都市工学部、化学生命工学部)の認知が低い。関関同立で唯一、文系と同じキャンパスで学べる魅力があるものの、学部に関して検索されている語が学内でも少ない。

なお、システム理工学部が若干高めに出ているのは、AI、IoTに関する教授、授業、研究室が具体的に入試とセットで検索されているためである。

一方で、大学全体でいえば、最強学部の数、大学全体の検索数、検索される言葉の種類の伸びは著しい。立命館大にかなり差を縮めている状態である。

現在のところ、関関同立では最下位の入試難度ではあるものの、このまま大学全体の認知が進めば、立命館大と並び、関関同立で3番手になる可能性もあると考える。

●分離した理工学部の総合力を打ち出す広報。さらに場所の良さなど認知
●近年新設した新キャンパスなどのさらなる広報
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