新型コロナウイルスが猛威をふるっている。ニュースでは連日、「感染拡大」「自粛」の文字が躍り、実生活でも日用品が入手困難になるなど、今の世の中には暗い話題が溢れている。終わりの見えない非常事態に、不安を抱えている人も多いだろう。
しかし、どんな時であっても人は前を向いて、自らの幸せに向かって歩くことができる。ほんの少し、物事の捉え方を変えれば。

そう教えてくれたのは、「歩くパワースポット」と呼ばれ、「スマホの待ち受けにするといいことが起こる」と話題の湘南乃風SHOCK EYEさん。『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』という新刊を読むと、彼には、逆境にも負けない「運気アップの習慣」があった。改めて教えてもらった「不安のそこから這い上がった思考法」とは。

撮影/大坪尚人

自粛ムードで思い出す東日本大震災

「自粛」「日用品が入手困難」……この混乱に、東日本大震災直後のことを思い出す人も多いだろう。2011年3月11日、1歳になったばかりの子供を持ち、「THE野党」という新グループを結成してわずか1ヵ月、という状況にあったSHOCK EYEさんは、当時をこう振り返る。

「いやぁ、めちゃくちゃしんどかったですよ。子供が生まれて、これからますます仕事を頑張らなきゃって時に、音楽活動がまったくできなくなってしまった。世の中が混乱して、荒んでいる時、自分にできるのは音楽を通してみんなを元気づけることなんだけど、それも自粛ムードでできない。これがずっと続くんじゃないかって不安に思うこともありました」

 

当時の東京では現在以上に、“買い占め”も深刻化していた。SHOCK EYEさん自身も子供用のオムツやミルクがどうしても手に入らず、着の身着のまま関西まで買いに行ったこともあるという。

また、終わりの見えない事態に、周りやネット上では様々な情報や意見が飛び交い、論争状態になっているのも見ていた。

「あの頃は、色んな人の声が錯綜していましたよね。被災地に行かないといけないとか、自分はこれだけ寄付をしたとか、娯楽は自粛すべき、とか。みんな、この困難をどう乗り越えるべきか? って考えてるんだけど、それぞれの立場や正義があるから、どれが正解かという論争になってしまう。今の僕から考えたらどれも正解だし、どれも正解じゃないかもしれない。そこに優劣はなくて、答え合わせをする必要もなくて、正解を決めなければいけないってこともないと思うんですけど」