日本発、世界を救う薬
安倍晋三首相が、28日夜、新型コロナウイルス対策の記者会見を行い、最初に言及した治療薬が「アビガン(一般名はファビピラビル)」だった。
海外から関心を寄せられており、今後、希望する国々と協力しながら臨床試験を拡大、クスリの増産をスタートし、「新型コロナウイルスの治療薬として正式に承認するにあたって、必要となるプロセスを開発する」と、発表した。

アビガンは、富士フイルム富山化学の抗インフルエンザウイルス薬の商品名である。ウイルスの細胞内での遺伝子複製そのものを阻害する、という特性を持ちながら、動物実験の段階で胎児に奇形が生じる催奇形性の可能性が認められたため、「イザ」という時の政府備蓄用となった。
筆者は、<日本発「世界を救う薬」?日中韓で採用される新型コロナ治療薬の実力>(2月27日)と題して配信した。
安倍首相は、「イザ」という時が来たことを認め、「ウイルスの増殖を防ぐクスリであり、症状の改善に効果が出ている、との報告もある」と、続けた。
アビガンの効能を早くから認めた研究者がいる。