飲食店「コロナ倒産」続出の影で、サギ師が補償金に群がろうとしている

兆単位のカネがかすめ取られる可能性
松岡 久蔵 プロフィール

裏社会に兆単位のカネが流れる

もちろん、大半を占める本当に困っている被災者、被災事業者のためには、スピーディな賠償が必要になる。しかしその反面、実態のない請求に、政府や自治体がどうしても応じざるをえない状況が生まれるという。

「限られたスタッフが、膨大な数の申請を詳細まで見つつさばくのはそもそも不可能な上に、結局は原資が税金なので、役所にも審査係にも『他人事』の意識がどこかにある。今回も補償が決まった以上、しばらくは迅速な給付が進むはずです。詐欺の取締りは、実際に犯行や被害が目立つようになり、マスコミが騒ぎ始めてから初めて警察も動き出すでしょう。それまでに、かなりの額の補償金が、本来の目的とは違った流れ方をするとみられます」(高木氏)

 

2008年に起きたリーマンショックにともなう補償でも、詐欺が横行したという。

「巨額の補償に関しては『約2~3割が不当に使われるのは已むを得ない』というのが定説で、今回も数兆円単位のカネが裏社会に流れる可能性がある」(高木氏)

さらに、弁護士や司法書士などの法曹関係者が、業務を代行する際に詐欺に荷担する悪質なケースも想定されるという。事実、東日本大震災の賠償詐欺事件の際には、ヤクザなどの反社会的勢力に借金があったり弱みを握られていたりする法曹関係者が利用された。

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