いまこそ、地球科学最大の古典『大陸と海洋の起源』を読もう!

地球科学の幕開けとなった画期的古典
竹内 均, アルフレッド・ウェゲナー プロフィール

この場合に「真理」を発見するただ一つの道は、すべての地球科学が提供する情報を総合することである。すなわち、知られたすべての事実をもっともよく配列し、したがってもっとも確率の高いモデルを選び出すことである。

さらにまた、いかなる科学がそれを提供するにしろ、新しい発見がわれわれの引き出した結論を変えるかもしれないという可能性に対して、たえず準備をととのえなければならない

私が私の本の改訂をしている間に意気がくじけた時に、この確信だけが私を元気づけた。

大陸移動説に関する各分野での文献は雪だるまのようにふえてゆく。それらのこまかい点までを完全にたどることは、一人の人間の手におえることではない。私のせいいっぱいの努力にもかかわらず、この本の中には多くのすき間、しかも重要なすき間があるかもしれない。

この程度にそれをまとめることができたのも、各分野での科学者から私が得た数多くの情報によるところが多い。それに対して私は深く感謝している。

この本は測地学者、地球物理学者、地質学者、古生物学者、動物地理学者、植物地理学者及び古気候学者のすべてにささげられたものである。その目的はこれらの各分野の研究者たちに、大陸移動説を彼らの研究分野に適用した時に得られるであろう意味と有用さを明らかにするためである。また彼らの研究分野以外の分野における大陸移動説の応用と証拠を彼らに提供するためでもある。

この本の歴史はまた大陸移動説の歴史でもあるが、その歴史のすべては第一章に書かれている。

一九二七年になされた新しい経度の決定によって明らかにされた北アメリカの移動に関する証拠が付録に収められている。この結果はこの本の校正中に発表されたものである。

  グラーツ、一九二八年一一月

アルフレッド・ウェゲナー

[目次]
訳者はしがき
原著序文
第1章 歴史的背景
第2章 大陸移動説の本性及びそれと地質時代を通じての地球の表面地形の変化に関するこれまでの説明との関係
第3章 測地学的議論
第4章 地球物理学的議論
第5章 地質学的議論
第6章 古生物及び生物学的議論
第7章 古気候学的議論
第8章 大陸移動と極移動の基礎
第9章 移動の原動力
第10章 シアルに関する補助的な観察
第11章 海底に関する補助的観察
付録

解説 鎌田浩毅

文献
人物索引・事項索引

関連記事