ところが、今の投手、大谷翔平もとんでもなく速いけど、バットに当てられてるんですよね。ということは、昔より今の野球のほうが、僕だけの考えですよ、レベルは相当上がっていると思います。
僕が入団した頃(1982年)、近鉄がフランチャイズにしていた日生球場、藤井寺球場、そしてロッテの川崎球場、12球団のホームグラウンドで最も危険で汚い3つの球場では、外野は頭を越えるボールはみんなホームランでした。
わざと遅れてランナーを刺すイチローの守備
それが、イチローなんかが出てきた頃には、オリックスのホーム・神戸グリーンスタジアムは、両翼100メートルの広さです。
そこでは、ライトのイチローの守備が一番重要視されました。
外野を抜けるヒットをいかに三塁打にさせないか。イチローは、わざと自分が打球に向かうタイミングを遅くしていました。早く行ったら三塁コーチはランナーを止めてしまうから、わざと遅らせて二塁を回らせてから刺してましたからね。

あのときのオリックスの外野陣・本西(厚博)、田口(壮)、イチローの守備っていうのは、昔の野球とは比べものにならないくらいのレベルの高さでした。こういうのを見てほしいですよね。
昔の野球と比べて、「喝!」もいいですけど、こういう昔と今の野球の違いを知るっていうのが大事だと思います。昔のビデオを観てたら、そういうことがどんどんわかるようになります。
人それぞれによって感性もあるから、一概には言えませんが、やっぱり僕の中では、右では江川卓さん、左では江夏豊さんですね。「両・江」。この2人ですね。
その後、松坂大輔、ダルビッシュ有、大谷翔平、いっぱいすごい投手が出てきてますけど、まあ、あのときの江川さんと同じような投げ方に見えますね。
近鉄のチームメイトで、日本人メジャーリーガーのパイオニア・野茂英雄さんの常人を超える凄さとは? 続きはぜひ動画でお楽しみください。
(※本稿は動画を記事をしてまとめたものです)