2020.05.16
# 任天堂 # 新型コロナウイルス

世界中の企業がこぞって『どうぶつの森』に期待をかけるワケ

美術館や有名ファションブランドまで
渡邉 卓也 プロフィール

美術の知識も磨ける?

美術館側のメリットも大きい。元々『あつまれ どうぶつの森』内には博物館が存在しており、魚・虫・化石・美術品を寄贈してコンプリートを目指すという遊びがある。それぞれの展示品はデティールが細かく、作り込みもかなりのものだ。

美術品を集めるには怪しい商人から買わなければならず、しかもじっくりと眺めて真贋を見極める必要もある。さらに正しい品を集めると、博物館で絵画に関する知識まで読むことができる。

このように、『あつまれ どうぶつの森』は美術品に関する楽しみを教えてくれるゲームでもあるのだ。美術館がそれに興味を示すのは当然だろうし、ゲーム内にない絵画のデザインを公開すればファンも喜ぶうえに宣伝にもなり、ここから美術史に興味を持つ人も出てくるかもしれない。このように相乗効果が大きいのである。

 

ただし、問題点もある。美術館やファッションブランドがデザインを公開するだけなら特に問題はないだろうが、「ゲーム内の行為で現実のお金をとる」という商売にした場合、任天堂が提供するニンテンドーネットワークの規約違反になりうると指摘されている。他社がゲーム内のコンテンツを売買するのはRMT(リアルマネートレード)と呼ばれ、まず許されない行為だ。

こういった問題の可能性はあるものの、やはり美術館やファッションブランドとの相性は抜群。『あつまれ どうぶつの森』はただ楽しいゲームではなく、遊ぶ人たちの世界を広げる可能性を持つ驚くべき作品なのだ。

SPONSORED