小池百合子のコロナ対策「1兆円の大盤ぶるまい」ツケは誰が払うのか

都知事選直前の「フリーハンド」を問う
松岡 久蔵 プロフィール

増税か、資産売却か

まず、候補に上がるのは増税である。だが、不況の中での都税の引き上げは本格的な経済破綻へつながりかねない上、支持率を気にする小池氏としては実際的な選択肢ではない。

次に、教育など使い道の決まった基金を活用することが考えられる。ただ、これらの基金は財政調整基金ほど厚みがなく、自由度も低いため、頼り切るわけにはいかない。

当面の現実的な解決策として挙がってくるのが、資産の売却だろう。東京都が売却を考えている資産といえば、豊洲への移転の際に大騒動を巻き起こした築地市場が筆頭だ。

築地市場跡地は、本来民間に売却される予定だったが、小池氏が「築地も豊洲も」と主張し、結局売却されないまま現在に至っている。移転問題が取りざたされた時点では、跡地の価値は約5000億円ともいわれたが、コロナの影響で不動産価格が下落している上、企業の側も新規事業に及び腰となる中、仮に買い手が現れたにしても数千億円単位で売値が下がる可能性もある。

築地市場跡地(Photo by gettyimages)
 

そのほか、渋谷区青山の旧「こどもの城」(現在「都民の城」としてリニューアルが予定されている)も候補に挙がる。しかしこちらも、超一等地ではあるが面積自体は狭いため、価格は500億円程度といわれる。急場しのぎにはなっても、十分な財源を確保できる資産とまでは言えない。

コロナの影響がどれだけ長期化するかは誰にもわからない。グローバル経済そのものが危機にさらされる中で、国際的にコロナ禍が長引く限り、日本ひいては東京の財政も極めて厳しい状況が続くと考える必要がある。

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