ウォン売りが加速
外国為替市場で韓国ウォンが売り込まれている。
その結果、ウォンの米ドルのレートが下落している。
その背景の一つとして、中長期的に見た韓国経済の実力低下懸念があるだろう。
足元のコロナウイルスの感染拡大で世界の貿易量は減少しており、貿易依存度の高い韓国経済が厳しい状況に置かれていることは間違いない。
問題は、これから韓国経済の低迷が続くと、経済格差の深刻化から社会の閉塞感が高まる可能性があることだ。
今後の展開によっては、朝鮮半島情勢の不安定感も増すなど、韓国さらには極東情勢にかなりの影響が及ぶ恐れがある。
革新派の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の主要政策が南北統一、反日に偏っていることも気になる。

今後、米中対立はさらに激化する可能性が高い。
新型コロナウイルスの感染を隠ぺいしていたなどの見方から、米世論の対中批判が勢いづいている。
一方、中国の習近平国家主席は米国からの批判に強硬姿勢をとり、国内に強さを示さなければならない。
安全保障を米国に頼り、経済面では中国に依存してきた韓国が、国際社会でどのような立ち位置を確保できるか、先行き不透明感が一段と増している。