お笑いコンビ、フォーリンラブのバービーさんが、自身のコンプレックスや結婚、社会問題などについて心の中に秘めている価値観や思想を本音で綴っているFRaU web連載「本音の置き場所」(毎月1回更新)。

2020年11月4日発売で、連載が一冊の本『本音の置き場所』にまとまりました! 加筆修正の上、バービーを生み出した料理に関するエッセイ、実際作ってみたレシピ、そしてお悩み相談も書き下ろして加えています。

連載第6回では、冒頭からバービーさんの実経験を赤裸々に綴っている「セックス・性欲」についての本音をぶつけます。バービーさんが思う、大切な人とのスキンシップ、健全なセックスライフのために必要なこととは?

「性的同意」って知ってる?

日本人女性のことが大好きで、頭脳明晰なアメリカ人とセックスした時の話。

彼との情事は、ベッドに流れ込む動線や、ふたりの間に流れるロマンチックな雰囲気さえも、どこかシステマチックだなぁと違和感を抱いた。今振り返ると、すべての行動が「同意を得るため」、もしくは「訴えられても非のない証拠を散りばめるため」だったのではないかとすら思ってしまう。事の流れは、いかに日本人女性を食い散らかすか、というマニュアルに沿っているかのようだった。

彼の理想の女性像は、美人で意思決定の弱いステレオタイプな「昭和の日本男児」が求めそうな、それそのものであった。大和撫子を求めて、日本に来たのかもしれない。日本女性の良い点を利用して、何人もの女性と関係を持っているようだった。

彼の話を聞けば聞くほど、女性の性を「モノ化」していて、それは女性嫌悪を伴っているようにさえ感じた。つまり、“言いなりになる”セックスの道具として女性を見ているような話ぶりだったのだ。もちろん、こんなアメリカ人男性ばかりではないのだろう。しかし、彼らが「チョロい日本でやりたい放題している」ようなケースは、私のまわりでは珍しくない。

 

さて、「性的同意」という言葉をご存知だろうか。これは、「意思の確認が取れない性行為をしてはいけない」という概念だ。この必要性や歴史について語り始めると、それだけで4000字は超えるので割愛して、当然必要なものという前提で話を進めたい。

写真提供/バービー