コロナ禍で多くの人が「日本の異常事態」を認識したという「希望」

「ニューノーマル」の時代に向けて
辻野 晃一郎 プロフィール

「ニューノーマル」の時代に向けて

話題は少しずれるが、国によって程度の差はあっても、権力による監視社会が既に始まっている。テクノロジーの進化は、人類史上初めてあらゆる人の常時監視を可能にした。人権よりも国権が優先される中国などは、すでに監視国家のモデルのような国になっている。

ニューノーマルの世界では、感染防止を大義名分とした監視社会への移行が中国以外の国々でも本格化するかもしれない。もちろん日本も例外ではない。プライバシーと命のどちらを優先するかと問われれば、多くの人たちは命を優先するだろう。

そんなニューノーマルの時代を迎える前に、日本社会で起きているアブノーマルが普通になってしまったような異常事態にきっちり歯止めを掛けて正常化しておかなければさらにとんでもないことになる。

平気でウソやごまかしを繰り返して国民を欺き、責任は官僚など他に転嫁しながら権力の座に居座り続けてきた今の政府を信頼することはできないし、このまま我々の人権や命を安心して委ねるわけにはいかない。

 

コロナ禍をきっかけに、多くの国民は政治の大切さ、特に政治リーダーの大切さに気が付いた。何も特別な人である必要はない。誠実に国民と向き合い、その命や仕事や財産を全力で守ってくれるリーダーを選ばないと、自分や家族の命や生活が一瞬にして脅かされるということが身に沁みたはずだ。自宅に届いた2枚のアベノマスクを実際に手に取ってみて、失笑と共に背筋が寒くなった人は少なくないだろう。

社会には信頼が大切だ。「ニューノーマル」を今よりも健全で明るい社会の代名詞にするためには、Wisdom of crowds(民衆の叡智)の力を発揮しなければならない。国民一人一人が主体性をもって考え行動するのが民主主義の原点だ。いつまでも異常事態に無関心でいたり目を背けていたりではいけない。

この機会に「コロナ断捨離」をしっかりとやって、ウイルスと共に、社会にはびこるウソ、隠蔽、改竄、責任転嫁、不誠実、有言不実行を一掃しよう。アブノーマルをノーマルに戻す勇気ある小さな行為のひとつひとつがニューノーマルの第一歩になるということを強く訴えかけておきたい。

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