コロナ危機で再露呈…全国民が知るべき「公文書管理のヤバい実態」

「歴史的緊急事態」なのに記録ナシ?
三木 由希子 プロフィール

「連絡会議」の記録作成問題

同じような事態は、いわゆる「連絡会議」の記録作成問題でも見られる。

2月27日の新型コロナ対策本部会議で突如決まった小中高校の一斉休校要請が、いったいどういう経緯で決まったのかという問題から、本部会議前に首相のもとに関係閣僚、各省庁幹部が集まって「連絡会議」が行われていることが明らかになった。

本部会議は頻繁に開催されているが、開催時間は1回あたり10~15分程度。実質的なことを話し合うほどの時間はないので、具体的な議論や方針の検討は「連絡会議」で行われているとみられることから、この記録の作成が問題になった。

連絡会議問題に対する野党からの追及を受けて、政府はガイドラインに定める歴史的緊急事態に新型コロナ対策が指定されるに至ったのだが、ここでもそれによって話が歪んでいくことになる。

モリカケ日報問題を受け、2017年12月に行政文書管理ガイドラインが改正されたのだが、そこには連絡会議の記録作成義務に該当するものが含まれている。それが、「打ち合わせ等の記録」の作成だ。

これは、加計学園問題で、内閣府と文科省、内閣府と自治体の間の打ち合わせの記録などが、特に内閣府で作成されていなかった問題を受けたもので、政策の立案や事業の実施方針に影響を与える打ち合わせ等については、記録を作成することが義務づけられた。

 

常識的に考えれば、「連絡会議」は首相以下関係閣僚、各省庁幹部が集まって打ち合わせ等を行っているのだから、政策の立案や事業実施の方針に影響を与えるものに他ならない。

連絡会議を行った際には、どのような情報が確認されているのか、どのような指示があったのか、どのような方針が確認されているのかなどは、少なくとも打ち合わせ等記録として残されていなければならない。

これは、歴史的緊急事態に該当するか否かとはまったく関係のなく、常に行わなければならないものだ。

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