3月18日にtwitterでアップした、「ありがちなダイエット広告をパロッた『広告シリーズ』」が、6.1万いいねでバズり、その後再度アップした4月21日に21.2万いいねをカウントでWバズり、話題を集めたプラスサイズモデルの吉野なおさん(モデル名:Nao)。体型における差別や自己否定意識に対して、わかやすい言葉で、しかもポジティブに配信し続けています。

体型に自信がない人はもちろん、そうでない人も、誰もが自分の体を愛せる世の中になるために、なおさんの発信はさまざまな気づきを与えてくれるはずです。そうしてFRaU webに初めて寄せてくださる原稿は「デブ警察について書きます!」とのこと……ん?「デブ警察」って?

トータルで、30万近くいいねがついた、なおさんがSNSにアップしたダイエット広告のパロディ。

曖昧な体型の概念。「ぽっちゃり」も難しい

私は、日本ではまだ珍しい、プラスサイズモデルという仕事をやっている。

何それ!? と思った方へ簡単に説明すると、大きいサイズのファッションモデルである。私はレディースの洋服を着る場合、XLサイズに相当する体だ。この体を活かして、大きいサイズのアパレルブランドの洋服を身に纏い、大きいサイズの洋服を必要としている人の参考にしてもらうことがミッションである。

 

【ぽっちゃりモデル】と表現することもあるけれど、「この子はぽっちゃり、この子はぽっちゃりじゃない」など人によって【ぽっちゃりの概念】が異なることで、しばしば議論の元となり、最終的に『きのこの山vsたけのこの里』のような話になってしまい、いちいち「私は、たけのこの里派!」と説明していくのも大変なので、欧米で当たり前に使われている【プラスサイズモデル】という肩書きを数年前から名乗るようになった。『プラス』という言葉の響きも相まって、なんだかちょっとポジティブさが増しているしナウいと思う。

プラスサイズモデルとしても活躍中の吉野なおさん。写真/吉野なお

そんな私が、ファッションモデルの仕事以外に取り組むライフワークがある。かつての私のように、自分の体や自分のことが好きになれず、生きづらさを感じている人に【体に対するポジティブな捉え方】【生き方の多様性】などを伝えることだ。欧米でムーブメントが起き、日本でも近年目にするようになってきた【ボディポジティブ】【ダイバーシティー】という言葉にすると、わかりやすい。

むしろこういったマインド面の話を伝える方が私にとっては重要だと思っていて、日頃からTwitterなどでつらつらと思いを書き連ねていたところ、インターネッツの万有引力が働き、FRaU webパイセンの目に止まり、こちらで連載させていただく機運に恵まれた。日本中の皆さん、そして日本の裏側のブラジルの皆さんにも届く勢いで書いていこうと思う。ブラジルの皆さ〜〜〜〜ん!  聞こえますか〜〜〜〜〜〜!!