なぜ若者は、それでも「安倍晋三」を支持するのか

「批判する奴は陰キャ」という暗黙の認識
御田寺 圭 プロフィール

「社会の風紀委員」への反感

「かわいいおじさん」こと安倍晋三が若者たちから人気を博しているのを「若者が右傾化している! ネトウヨ化している!」などと分析している人びとは、まったくわかっていない。そのような「批判」にこそ若者はウンザリしているのだ。

社会を懸命に前に進めようとしている人は、若者たちからすれば「どちらかといえば仲間」である。ゆえに、それを横から「批判」ばかりしている人びとは「どちらかといえば敵」であり、「陰キャ」であり、あるいは「新しい取り組みを邪魔しようとする保守」に見えてしまうのである。

ここで重要なのは、政策や言動をよく見れば実際は自民党が保守であって、野党がリベラルなのだ、勉強すればそれがわかるはずだ、という政治思想の筋論ではない。あくまで、口うるさく「批判」をしているのは、若者たちの目からはだれであるように見えるか――ということである。

 

例えば、いまや若者文化のメインストリームにまでなっているマンガやアニメやゲームの表現に「社会の風紀委員」よろしく文句を言うのは、もはや立憲民主党や日本共産党といった左派政党側とその支持者たちのお家芸になってしまった*7 *8

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