GAFAが世界をリード…「ニューノーマル」で激変するビジネスモデル

「リアル」からの決別は必至
野口 悠紀雄 プロフィール

日本ではキーエンスが急成長

上述のことは、アメリカには将来を担う企業があるのに対して、日本にはないことを示している。ただし、皆無と言うわけではない。

トヨタ自動車に次ぐ日本で時価総額2位の企業は、ソフトバンクからキーエンスになった。同社の主力製品は、省人化に役立つファクトリーオートメーション(FA)機器向けのセンサーや、研究開発に使う計測器だ。

キーエンス本社(同社HPより)

日本の製造業の売上高に対する営業利益率は5.5%だ。それに対して、キーエンスの2019年3月期(2018年度)の決算は売上高5870億円、営業利益3178億円で、営業利益率は54%だった。

売上高営業利益率が過去6期の全てで50%を超える。新型コロナウイルス感染拡大で企業の設備投資が減速した前期(2020年3月期)にも、50.3%だった。

キーエンスは、工場を持たない「ファブレス製造業」だ。開発と営業に特化している。そのため、設備関連費や労務費が極端に少ない。平均年齢は35.8歳で、平均年間給与2110万円だ。

 

新しいビジネスモデルはなぜニューノーマルか?

コロナで、生活様式や経済活動が変わる。それが、企業のビジネスモデルに大きな変革を迫る。だから、売上が全体として元に戻らなくても、一部の企業では増えるといった現象が起きる。経済構造は大きく変わる。

ただし、これは、コロナという特殊事情によるだけでない。これまでも進行中だったこと、これまでも必要だったが気がつかなかったことが、コロナで加速されただけだ。

だからこそ、新しいビジネスモデルは、コロナが終息してもなお残るニューノーマルになるのだ。

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