新型コロナウイルス感染拡大にあたって、福田和子さんが代表をつとめる#なんでないのプロジェクトNPO法人ピルコン共同で、意図しない妊娠に対する不安と緊急避妊薬(通称アフターピル)へのアクセスに関する調査を行ないました(調査期間:2020年5月11日~20日、1545名回答)。

その中では「新型コロナ禍で性に関して困ってることやエピソードについて」も話を聞いています。そこで福田さんが特に気になったのはが、「コロナ禍ではパートナーからの性行為を普段以上に断りにくい」と感じている女性たちの存在だったといいますーー。

アンケートをもとに、コロナ禍での緊急避妊薬や避妊についての実態を福田和子さんが細かくレポートをした「性暴力や避妊なし…「コロナ禍、妊娠の不安を感じた」116人の悲鳴」はこちら
本当は嫌なのに、パートナーからの要求を断れない女性がコロナ禍は増加していた。photo/iStock

「パートナーからの要求を断れない」、
コロナ禍で女性たちが感じたモヤモヤ感


「毎日彼が家にいて、すべての家事をこなしてくれている。そうなると性行為を求められて断りにくくなった」(20代女性)

「配偶者が家にいる時間が増え、外に出てストレスが解消できないからと捌け口にされていると感じる」(30代女性)

「私は痛いので性交渉はしたくないが、パートナーに悪いなと思っている。ステイホームだとなおさら」(50代以上女性) 

 

今回、1500人以上から回答をもらったアンケートで、このような声がいくつも届いた。そして、こういった現状のその先に、コロナ禍で意図しない妊娠への不安に直面した方もいる。

ここには、日頃潜んでいるジェンダーに基づく不均衡なパワーバランスと、その上にある「性行為を受け入れることもパートナーとしてすべきこと」という「暗黙の了解」があるように感じたのだ。