2020.07.08
# 不動産

マンション販売は壊滅状態…なのに「価格が全然下がらない」驚きのワケ

コロナ危機は不動産にこう影響する
加谷 珪一 プロフィール

日本にいると想像できないかもしれないが、過去20年、世界経済はめざましい成長を遂げた。世界経済の規模が拡大すれば、建設に必要な資材の奪い合いとなるので、資材価格は高騰する。日本人の実質賃金は下がる一方であり、消費者の購買力も低下が続いている。だがデベロッパーは利益を出す必要があるので、資材価格が上がった分だけ、販売価格も上げざるを得ない。

実は、日本の新築マンションの販売価格というのは、過去40年間を通じて下がったことは、ほとんどない。バブル末期に一時、販売価格が異様に上昇したことがあり、その反動で数年間は下落が続いた。しかし、すぐにトレンドは上昇に転じ、その後はほぼ一貫して価格は上昇しているというのが現実なのだ。

〔PHOTO〕iStock
 

マンション価格というのは土地の値段や需要で決まると考える人が多いが、それは単なるイメージである。少なくとも新築マンションの価格については、資材や人件費など世界経済の動きとリンクしたコスト要因で決まる部分が多く、土地の価格はあまり関係しない。

昨年以降、オリンピックバブルが終了したことで、マンション価格の暴落を予想する声が上がり、メディアもそうした論調一色となったが、業界関係者の中で価格が暴落すると予想した人はほとんどいなかったはずだ。今回のコロナ危機も同じで、コスト面に目を向けると価格を下げる余地は意外と少ない。

関連記事