2020.07.17
# アパレル

紳士服業界、なぜか「AOKI」と「洋服の青山」の明暗が分かれてきたワケ

実は「価格表示」がキモだった…
小島 健輔 プロフィール

20年1月期末で「メンズウエアハウス」717店、「Jos.A.Bank」474店など1450店をロードサイドやモール内に展開し、主力の「メンズウエアハウス」は平均521平米で217万8000ドル(約2億3500万円)を売り上げたから、2期で19%も売上が減って平均586平米で1億6300万円しか売れない「洋服の青山」(891店)より6割ほど販売効率は高い

コロナ危機に直撃された20年第1四半期(2〜4月)は売上が前年同期から60.4%も減少して1億2200万ドルの赤字となり、役員はもちろん従業員まで給与カットし、95%の従業員を長期休暇扱いや一時解雇し、サプライヤーには仕入れ代金、店舗オーナーには家賃の支払い延期を飲んでもらっても手元現金が6月5日には2億0130万ドルまで減少し、負債は14億ドルに膨らんだ。

すでに20年1月期末段階で8228万ドルの最終赤字を計上して9830万ドルの超過債務に陥り、株価も19年に入ってはつるべ落としで3月には10ドルを割り込み、今年5月13日には1ドルを切っているから、株価はすでに破綻を織り込んでいる。

苦戦が続く… photo/gettyimages
 

日本の青山商事は業績悪化も財務は盤石

日本の青山商事は財務が盤石でテイラード・ブランズ社のようには追い詰められていないが、営業業績の悪化は似たようなものだ。

20年3月期は前年10月の消費税増税と3月のコロナ危機で売上が13.0%、営業利益は94.4%も減少。加えて「アメリカンイーグル」事業の撤退損失85億円、「ミニット」事業ののれん減損54億円、青山商事の店舗減損95億円など200億円の特別損失を計上し、169億円の純損失となった。

主力のビジネスウエア事業は売上が1533億円と16.9%減少してもなお全社売上の70.4%を占め、営業利益は97.7%減少しても3億1400万円と赤字転落は回避した

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