2020.07.17
# アパレル

紳士服業界、なぜか「AOKI」と「洋服の青山」の明暗が分かれてきたワケ

実は「価格表示」がキモだった…
小島 健輔 プロフィール

とは言えスーツの売上は22.3%も減少してビジネスウエア事業に占めるシェアも28.7%(前期は30.6%)に落ち、スーツの販売着数は160万1000着と21.8%減少し、14年3月期の248万2000着からは35.5%、88万着も減少した。

169億円の純損失で株主資本は225億4100万円毀損してもなお2151億4800万円も積み上がっており、純資産も250億1200万円毀損しても1991億5800万円と2000億円近く、自己資本比率も52.1%と盤石で、破綻寸前のテイラード・ブランズ社とは天と地ほどの差がある。

コロナ危機に直撃された4〜6月期の売上は前年同期から45.0%減少したから、粗利益率と前年同期の販管費から推計して100億円強の営業赤字になったはずだが、2000億円近い純資産から見れば軽微な損失で、コロナの第二波が来ても青山商事の財務は盤石だ。

財務は盤石だが…
 

とは言え、スーツの販売回復は望めず、頼みのカジュアル事業も膨大な特損を計上して撤退している。財務は盤石でも、奇跡でも起こらない限り業績の回復は望めそうもない。

緊急事態宣言が解除されて店舗が全面再開した6月の売上も、ワークマンの44.0%増(既存店37.2%増)を筆頭に、しまむら27.4%増(同27.0%増/20日締め)、ユニクロ26.2%増(既存店も同じ)、ライトオン9.3%増(同9.8%増)、アダストリア0.2%減(同0.1%減)とカジュアルの回復が目立つのに対し、青山商事は34.3%減(同34.8%減)と際立って回復が鈍く同業のAOKIファッション事業の8.6%減(同3.9%減)と比べても落ち込みが大き過ぎる

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