「再びクジラを給食に」? 税金でクジラ肉を守る、自民党の時代錯誤

いまこそ市場原理に任せる決断を
松岡 久蔵 プロフィール

筆者は、個人的には鯨肉は好きである。ただし、新鮮で丁寧に調理されたものであることが前提だ。給食に利用するには、冷凍と解凍を繰り返すことになり、血なまぐささが出てしまう。どのように調理しても、はっきりいってまずい。

元々鯨肉を食べる習慣がある地域以外で育った人にとって、給食で食べた鯨肉によい思い出のある人は少ないだろう。むしろ、給食で質の低いクジラ肉が提供されることが、鯨肉嫌いを増やすことにつながらないか心配だ。

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「余った鯨肉は自衛隊に食べさせればいい」というベテラン自民議員もいるが、学校給食にせよ、自衛隊にせよ、税金で成り立っている仕組みで「残飯処理」をしようなど、勘違いも大概にしてほしいものだ。

一人の消費者として、クジラのようになじみのない食材を、税金を費やしてまで無理やり普及させることは健全だと思わない。地域に根付いた食材として、需要に応じて地産地消されればいいだけの話だ。

例えば、馬肉を全国の給食で使おうなどという話は聞かない。肉でなくても、山菜や珍しい野菜など、全国的にはメジャーでなくとも、産地周辺で愛されている食材は山ほどある。どうしても全国展開したいというなら、正面から食品市場で勝ち抜くべきだろう。

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