「レッドライニング」とは何か?
1930年代は連邦政府がアメリカの住宅市場に積極的に参入し始めた分岐点であったが、それは同時に制度的人種主義が強化され始めた時期でもあった。
HOLCは融資する際にコミュニティごとの状態を色で分けて融資する際のリスクを査定していたが、その際に基準になったのは職業、収入、人種やエスニシティ、年齢、建築年数など複数の指標であった。
一番望ましいタイプAはコミュニティの状態が新しくて人種的・階級的に同一性が認められ、緑色で表していた。このコミュニティでは黒人や外国生まれの移民を排除している地域を意味していた。
2つ目のタイプBはまだ望ましいとされた地域を指して青で色付けられており、緑ほどではないが良質なコミュニティとされた。
3つ目のタイプCのコミュニティは黄色で分けられ、確実に衰退しているコミュニティを意味していた。
4つ目のタイプDのコミュニティは赤で色分けされ、完全に劣化していると表されていた。そして赤く色分けしてコミュニティを選別することを「レッドライニング」と言い、この地域の多くは黒人居住区と重なっており、銀行や保険会社はHOLCの地図を用いて組織的にこの地域を融資から除外していた。
