本当?「来年度はV字回復」
「我が国経済の水準(GDP)は、感染症が拡大する前の水準を早期に取り戻していく」
内閣府が7月30日に公表した「2020年度内閣府年央試算」には、今後の日本経済の姿について、こう書かれていた。
新型コロナウイルス感染症の蔓延で、経済活動が凍り付き、景気は大幅に減速している。2020年度の実質GDP(国内総生産)を政府は当初、1.4%のプラスと見込んでいたが、今回の試算ではこれを4.5%のマイナスに修正、2021年度は3.4%のプラスに転じるとした。
要は来年度は「V字回復」し、そう遠くないうちに新型コロナ前に戻る、と見ているのである。

ここへきて新型コロナの感染者が再び増加し、沖縄など一部地域では県独自の「緊急事態宣言」に踏み切った。感染拡大防止に向けて一部の店舗の営業停止や営業時間短縮を求める動きも再び広がっている。
そんな状況が早期に回復すれば願ってもないことだが、政府の見通しはあまりにも楽観的なのではないだろうか。