もうひとつ、先生たちを喜ばせた出来事があった。
6月1日、光塩女子学院はホームページで、光塩祭(学園祭)をオンラインで行うと発表した。生徒たちが心から楽しみにしているイベントを中止にするよりはせめてもと、オンラインで実現できるスキルがあるのか確信の持てない中での表明だった。
これに反応したのは卒業生たちだった。
「デジタル、大丈夫ですか!?」
「高3生は受験とかぶってたいへんでしょ、手伝いますよ」
「私たち、サークルで動画編集とかもしているし、何でも言ってください」
というメッセージが、次々と送られてきたのだ。さらに支援の声は保護者からも上がり始め、光塩祭に加えて、親たちと連携したオンライン特別講座、講演会のアイデアも生まれてきている。
よほど「デジタルが苦手な学校」と思われていたのかもしれない。しかし、オンライン授業に関して、先生が生徒の教えやサポートを受ける、外部の力を借りるというのは一般的な姿になりつつある。それは東大でも同様だ。

東大では学生が先生の授業をサポート!
東京大学は、他大学が休校に踏み切る中、いち早くオンライン授業を導入した。だが、すべての教員が、デジタルデバイスの使用に長けていたわけではなかったため、クラスサポーターという制度を作っている。
東大のサイトによるとクラスサポーターとは、授業の事前練習で教員と一緒に音の聞こえ具合、見え具合のチェックをしたり、授業中に生じる基本的なトラブルに助言を送ったりするアルバイトのことだ。今までまったくなかった仕事だ。
