2020.08.22
# 中国

習近平は知らない…アメリカがまっ先に「TikTok」を狙った本当のワケ!

中国企業の「脱・中国」を加速させろ…
福島 香織 プロフィール

「言いがかり」とは言えない事情

TikTokが米国の児童オンラインプライバシー保護法に違反しているとして、児童法保護団体などが米連邦取引委員会(FTC)に訴えを起こし、2019年2月、TikTokはFTCから、罰金570万ドルの支払いを命じられていた。

このころから、米国議会の議員たちが次々とTikTokの情報安全問題について言及し始め、CFIUSは2019年11月1日からTikTokの調査を開始。またCFIUSは、米国を代表する医療情報共有コミュニティPatientsLikeMeやゲイ専用出会い系アプリのグリンドルに対し、CFIUSの審査を経ずに、北京ゲノム研究所の元CEO王俊氏が設立したバイオテック企業iCarbonXやゲーム会社・北京崑崙万維科技が巨額投資していることを問題視し、中国企業側に支配的持ち分株の売却を要請し、中国企業側もこれに同意した。

米国では当時、米国の患者のゲノムデータが中国に流れたり、出会い系アプリを利用しているゲイの政治家や高官の個人情報が中国側に漏れることで、脅されてスパイ行為を働いたりするリスクなど、中国製アプリの具体的な危険性に言及されはじめた。

中国への強硬路線を強めるトランプ大統領 photo/gettyimages
 

2019年12月、米国防省は初めて、軍部に対しTikTokに安全リスクがあると警告し今年1月から軍関係者の使用を禁止。7月に,米上院国土安全保障・政府活動委員会で米連邦政府官僚のTikTokダウンロードの禁止を求める法案が可決された。

こうした懸念はあながち米国側の言いがかりとは言えないのも事実だ。

ウォールストリートジャーナルによれば、 TikuTokはグーグルのOS「アンドロイド」の個人情報保護をすり抜け、何百万もの携帯端末から個別の識別番号を収集し、グーグルの規約に違反してユーザー追跡をしていたことが12日までに判明している。

元ホワイトハウス国家安全保障委員会の官僚で、大西洋評議会デジタル・フォレンジック・リサーチラボ(DFRLab)のグラハム・ブルーキー主任はTikTokがもたらす米国の国家安全上の脅威を3つ挙げている。

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