【スナック千代子へいらっしゃい #4 若い娘が奔放すぎる】
娘の奔放さについていけない…
夫婦の晩酌が盛り上がってくると私に憑依する、スナック千代子のママ「ピスタ千代子」。我が子とのエピソードを男女のあれこれ風に語るという胸焼けしそうなキャラ設定ですが、文句も言わずに付き合ってくれる夫のおかげで、彼女は毎週のように現れます。完全に悪ノリが過ぎていますね。だけどやめる気はない。
そんな千代子ですが、最近は一緒に暮らしている“若い娘”(3歳の娘。愛称:ゆめこ)が奔放すぎてついていけない問題に悩まされています。
いつもご機嫌で、大胆な性格のゆめこは、とにかく物怖じしません。少しでも興味を持つとすかさず笑顔で近寄って行ってコミュニケーションをはかろうとします。この基本姿勢は素敵だと思う。私みたいになんでも片っ端から疑ってかかるような生き方は人生の楽しみを狭めます。でもあなた、ものには限度ってものがあるでしょう。
というのも、ゆめこはちいさな生き物への愛情の注ぎ方が尋常ではなく、子猫やカエル、ダンゴムシ、アリなど出会うもの全てに声をかけ、立ち話をします。様子を見る限り、どうやら彼女のなかでは会話が成立しているらしい。そしてひとしきり盛り上がったらそのまま相手を自宅に連れ込もうとするのです!
謎の注意喚起
なるだけ彼女の行動には口を挟まず、危険があればすぐに動ける距離を保って見守るよう心がけている私ですが、こればかりはさすがに看過できません。百歩ゆずって自分で世話をするというのならともかく、そんな能力のない今は全ての責任が私の肩にかかってきます。ただでさえふたりの幼子を抱えて毎日てんやわんやなのだ。
いのちはそう簡単にいくつも預かれるものじゃないし、なによりセミなんて勘弁してほしい。弱ったセミ、イコール、なにかのきっかけで爆発的に動きだすやつじゃないですか。
でも、「ダメ!」「いけません!」などと一方的に叱っては娘の良いところを潰してしまいかねない。考えた末にしぼり出したのが、「出会ったばかりの相手をいきなり自分の家に連れて行くのは危険な行為だよ」というずいぶん大人っぽい注意喚起。驚きとショックで頭がどうかしていたとしか思えません。