もうすぐ、日本が「宇宙ビジネスで一人勝ち」する時代がきそうなワケ
イーロン・マスクのどこが快挙か宇宙のパンデミックは?
まず、微生物の中には、いわゆる宇宙の真空状態でも生き延びることができるものが少なくない。もっともウイルスは生物学の世界では「無生物」扱いであるので、最初から「生きてはいない」。したがって我々ができるのは「不活性化」だけである。
哺乳類など大型生物の中にも、「冬眠」によって厳しい環境を生き抜くケースが多々あるが、胞子などに変身して、「ほとんど無生物」状態で極限環境を生き残る微生物も多い。
クマムシは、体調1ミリ未満の小さな生き物だが、「極限環境を生き抜くサバイバルのヒーロー」として大いに注目されている。
残念ながら人間は、少なくとも現在冬眠はできないし(超体温の仮死状態にして手術を行う手法の成功例は報告されている)、胞子になって生き伸びるなどということは土台無理な話だ。
したがって、宇宙という極限環境を生き伸びた微生物が宇宙船(宇宙飛行士)に付着して地球を汚染するというSF的ホラーを回避するために最大限の努力が行われている。さらには、地球の微生物が宇宙環境を汚染しないようにも徹底管理されている。
つまり、パンデミック対策という意味でも宇宙ビジネスには学ぶことが多いが、宇宙ビジネスの将来性は、そのような限定された分野だけにあるのではない。

コンピュータやインターネットの発展は、我々の生活を激変させたが、地上におけるそれらの発展は現在成熟に向かっている。
GAFAなどのビジネスは鉄道、水道、電力などと同じようなインフラとなり「安定期」に入るであろうことは、2019年9月30日の記事「もう特別扱いはありえない GAFAの栄華は終わることになる」などで述べたとおりだ。
しかし、宇宙ビジネスがテクノロジーの発達をベースに大きく飛躍するのはこれからだと考える。